プリウスで感じたこと(2)
2011/11/23 (水)
トラックのような室内のグレー色は無味乾燥したように思われます。
室内デザイン、しいては車そのものの関心を低く感じてしまいます。
助手席側のダッシュ上部は先代モデル同様、上下が物入れになっています。
コンソールの上部はアーチ上になり、その上にシフトレバーがあります。
シフトは変速するというより、カチャカチャ操作するといった感じです。
オイルが入ったような湿った感覚が無く、安っぽさを感じる部分です。
ジュースたては、シフトレバー下とコンソール内の前後にふたつあります。
先代モデルよりドア開口部は大きく、乗り込みは楽だと思います。
シートは硬めで大人5人は苦しいかもしれませんが、4人なら十分な広さがあります。
エンジンルームはすっきりまとめられています。
当社でプリウスを下取りに出した方に、手放そうと思った理由を聞いたことがあります。
ほとんどの方は「つまらないから」と言われます。
この車の初代はほとんど売れませんでした。
ブレイクしたのは2代目後半からです。
先代プリウスに比べると、
モーター走行からエンジンがかかった時のショックは少なくなっています。
燃費を稼ぐ為にエンジンの出力は抑えられているので、
走りはかったるいです。
また、内装はプラスチックだらけで安っぽさを感じます。
最近、同じトヨタ内でレクサスとトヨタの質感が広がっていると思われます。
プリウスを乗っている方には申し訳ありませんが、
カローラがプリウスに化けたように思えて仕方ありません。
私はこの車の発売時にディーラーで2度試乗したことがあります。
可も無く不可も無くといった印象でした。
1年半ぶりの試乗で感じたことですが、
この車を乗っているときに同じ車と何度も出くわしました。
お互い目をそらそうとします。
ユニクロで購入した、同じ衣類を着た人を街で見かけたときと同じ心境です。
ECOカーで私が感動した車はニッサンリーフです。
エンジンなどの内燃機関は低回転だと十分なトルク(車輪を回す力)が出ません。
このためにトランスミッション(変速機)が要るのですが、
モーターはエンジンと違い、低回転ほど力が強いという特徴があります。
つまり、アクセルを踏み込むだけで力強く発進し、グイグイと加速します。
ミッションが無いので変速ショックが無く、力強い加速が途切れることなく続きます。
速度がみるみる高まる車内ですが、聞こえてくる音はロードノイズと風きり音だけです。
この不思議な感覚はエンジンの付いたハイブリッド車では絶対に味わえません。
また、車の運動性能を決める要素の「重量バランス」もガソリン車より有利です。
車は、F1マシンのように重たい部品をなるべく低く、かつ車体中央に積むのが理想ですが、
キャビンは荷物スペースを出来るだけ広くしたい量販車はなかなか理想通りにいきません。
その点、リーフは重いバッテリーを車体の床に敷き詰めることが出来るため、
スムーズできびきびとした走りになっています。
EVの抱えている問題は航続距離だと思われます。
北米で売れているのは、EVはセカンドカーという位置づけだからです。
日本の場合、一台で全てをまかなおうとする使い方が多く、普及が進んでいないと思います。
来年、トヨタとホンダからEVが発売されるので、充電インフラは今以上に進むと思われます。