友人のGT380
2010/8/7 (土)
少し前、当社平針店で友人のGT380を預かっていました。
30年以上前の時代、スズキGTはシリーズで発売していました。
少しGTの話をしてみたいと思います。
GTは750を頂点とし、GT550、GT380などがありました。
それ以下のモデルはGT380発売以前からありましたが、
3気筒エンジンのシリーズが発売されてから
2サイクルロードモデルはすべてGTという名に変更されました。
750CCのみが水冷で他は空冷となっています。
2サイクルの3気筒エンジンは熱を持ちやすく、熱対策に工夫がされています。
特に中央シリンダーはフロントタイヤが風を遮断してしまうので
エンジン上部にカバーを付け風を集約させる構造となっています。
メーカーはラムエアーシステムという名を付けました。
GTシリーズの380CC以上は3気筒4本出しマフラーとなっています。
GT380はデザインが良かったので、当時はかなりの台数が売れました。
メーターはコンパクトにまとめられています。
ナビとETCも装備しています。
今何速に入っているかを確認できるギアインジケーターが付いています。
当時としては画期的な装備です。
セルはGT750と550のみに装備されていました。
380はキックのみです。
足つきが良いので、キックでエンジンを始動させることは苦になりません。
エンジン上部にある整流カバーの中央が盛り上がっているのがお分かりになると思います。
ボディが軽量ですのできびきび走ります。
このモデルはGT380の7型です。
最終モデルになります。
この後は4サイクルエンジンに変更されGS400となりました。
初期モデルはフロントブレーキがドラムでした。
初期モデルの途中からフロントがディスクブレーキに変更されました。
資料を調べたところ、B6との違いはフロントフェンダーの形状(ステーが無いタイプに変更)、
燃料タンクキャップの変更(押し込みタイプに変更)、サイドカバーのデザイン(グラフィック変更)
となっています。
一部、Kさんから部品を交換して欲しいと依頼を受けました。
会社近くにスズキのディーラーがあります。
B6、B7のみGT380のパーツリストがディーラーにありました。
8点ほど部品を頼みましたが、2点は製造中止となっていました。
思えば30年以上経過したバイクです。
メーカーから部品が出る方が不思議かもしれません。
ある意味、部品供給してくれるメーカーさんには感謝しています。
部品交換後、GT380に少し乗ってみました。
私が自動2輪の免許を天白区平針で取った時の試験車がこのバイクでした。
16歳の時でしたので、38年前のことになります。
当時のバイクは振動が多く、このバイクはえらくスムーズだったことを覚えています。
GT380は6速ミッションとなっています。
大きさ、取り回し、どれをとっても日本人にはちょうど良い大きさだと思います。
反面、GT750はメインの市場がアメリカでした。
現地ディーラーからの要請で大きめに造ったと聞いたことがあります。
このバイクはノンレストアですがいい味を出しています。
オーナーのKさんは非常に礼儀正しい方です。
バイク屋さんで「2サイクルが好きな人に変な人はいない」と聞いたことがあります。
Kさんこそまさに礼儀正しい紳士的な人だと思います。